こんにちは!
今回は、サービスの品質や成果を約束する「SLA(サービスレベルアグリーメント)」を作る際に重要な3つの指標、
- SLO(サービスレベル目標)
- KPI(重要業績評価指標)
- CSF(重要成功要因)
について、どの順番で検討すべきかと、それぞれの意味をわかりやすく解説します。
SLA作成で大切な3つの用語
1. CSF(Critical Success Factor:重要成功要因)
- 意味:サービスやプロジェクトを成功させるために「必ず達成しなければならない重要なポイント」
- 例:
- システムの稼働率を高く保つこと
- ユーザーの問い合わせに迅速に対応すること
- 役割:サービスが成功するために守るべき「絶対条件」として最初に設定する
2. SLO(Service Level Objective:サービスレベル目標)
- 意味:CSFを達成するために具体的に設定する「サービス品質の目標値」
- 例:
- 月間稼働率99.9%以上
- 問い合わせ対応時間は24時間以内
- 役割:CSFを実現するための具体的な目標値を決める
3. KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)
- 意味:SLOの達成度やサービスのパフォーマンスを「定量的に測る指標」
- 例:
- サーバーの平均応答時間(ミリ秒)
- 月間の問い合わせ件数と対応完了率
- 役割:SLOが守られているか、サービスの成果を数値で把握・管理する
適切な検討順序
- CSF(重要成功要因)をまず定義する
サービス成功のために絶対必要な要素を洗い出す - CSFを基にSLO(サービスレベル目標)を決める
具体的な品質や対応時間などの目標値を設定 - SLOの達成状況を測るためのKPIを設定する
パフォーマンスの測定指標を決めて管理しやすくする
まとめ
用語 | 意味 | 役割 | 例 |
---|---|---|---|
CSF | 重要成功要因 | 成功のために絶対に達成すべき条件 | 稼働率99.9%以上の維持 |
SLO | サービスレベル目標 | CSFを実現するための具体的目標値 | 月間稼働率99.9%、問い合わせ対応24時間以内 |
KPI | 重要業績評価指標 | SLOの達成度を測るための定量的指標 | 平均応答時間、対応完了率 |
最後に
SLAは単なる「契約書」ではなく、サービス品質を高めるための道しるべ。
CSFからSLO、そしてKPIへと段階的に検討し設定することで、サービスの成功と信頼を確かなものにできます。