こんにちは!
今回は、暗号技術の中でも特に試験に出やすい「公開鍵暗号方式」と、それに関連する暗号アルゴリズムについて、問題と選択肢の解説を交えながらわかりやすくご紹介します!
✅ 問題
公開鍵暗号方式の暗号アルゴリズムはどれか。
ア)AES
イ)KCipher-2
ウ)RSA
エ)SHA-256
✅ 正解は……「ウ)RSA」!
では、なぜRSAが正解なのか? 他の選択肢は何をするアルゴリズムなのか?
それぞれを一つずつ見ていきましょう!
🔐 ウ)RSA【正解】
✔ どんな暗号?
RSAは、公開鍵暗号方式の代表格です。
公開鍵(みんなに配る鍵)と、秘密鍵(本人だけが持つ鍵)を使って通信を行う方式で、
- 暗号化には公開鍵
- 復号には秘密鍵
を使用します。
📬 利用シーン
- メールの暗号化
- 電子証明書(SSL/TLS)
- デジタル署名 など
💡 一言で言うと?
「みんなに鍵を配っても安全な」暗号方式の王様!
🔒 ア)AES(Advanced Encryption Standard)【不正解】
✔ どんな暗号?
AESは共通鍵暗号方式(対称鍵暗号方式)の一種です。
つまり、「暗号化と復号に同じ鍵を使う」方式です。
🔧 特徴
- 高速で処理が軽い
- ブロック暗号(一定のサイズで暗号化)
- 通信の中身を暗号化するのに最適(VPN、Wi-Fi暗号化など)
💡 一言で言うと?
「共通の鍵を使うスピード重視の暗号方式」
🔐 イ)KCipher-2【不正解】
✔ どんな暗号?
KCipher-2(ケーサイファーツー)は、日本で開発された共通鍵暗号方式です。
特に、軽量で高速なストリーム暗号として、組み込み機器などに使われます。
🔧 特徴
- 経産省によって推奨
- ICカードやIoT機器などリソースの少ない環境向け
💡 一言で言うと?
「日本生まれの軽量な共通鍵ストリーム暗号」
🧮 エ)SHA-256(Secure Hash Algorithm)【不正解】
✔ どんな処理?
SHA-256は暗号アルゴリズムではありません!
これは、**ハッシュ関数(ダイジェスト関数)**と呼ばれるもの。
データを固定長の値(256ビット)に変換するだけで、復号不可=元に戻せません。
🔍 利用例
- パスワードのハッシュ化保存
- ブロックチェーンの計算処理
- デジタル署名の一部
💡 一言で言うと?
「暗号というより“要約”。一方向しかない変換処理」
✅ まとめ
選択肢 | アルゴリズム | 種類 | 役割・特徴 |
---|---|---|---|
ア)AES | Advanced Encryption Standard | 共通鍵暗号 | 高速・軽量でWi-FiやVPNなどに利用 |
イ)KCipher-2 | 日本製の共通鍵暗号 | 共通鍵暗号(ストリーム) | IoT機器・ICカードなど小型機器向け |
ウ)RSA | Rivest-Shamir-Adleman | 公開鍵暗号 | 鍵を公開しても安全!電子証明書や署名に使う |
エ)SHA-256 | Secure Hash Algorithm | ハッシュ関数 | 元に戻せない。パスワード保存や署名に使用 |
🎓 試験対策のポイント!
- 「公開鍵と秘密鍵」=RSAなどの公開鍵暗号方式
- 「同じ鍵を使う」=AESやKCipher-2などの共通鍵暗号方式
- 「元に戻せない」=SHA-256のようなハッシュ関数(暗号じゃない!)
似たような名前が多いですが、「何のために使うか(目的)」を押さえておくと、スッと解けるようになりますよ!