こんにちは、今回は基本情報技術者試験(FE)でよく出てくる「記憶装置」や「メモリ」の用語について、まとめてみました。
DRAM、SRAM、EEPROM、そしてフリップフロップ回路……名前は似てるけど、役割も仕組みも全然違うんです。試験では「特徴の違いを問う」問題がよく出るので、ここでしっかり整理しておきましょう!
🔶 DRAM(Dynamic RAM)
特徴:
- 「動的」なRAM。定期的にリフレッシュ(再書き込み)が必要。
- 安価で、大容量にできる。
- 主にメインメモリとして使われている。
構造:
1ビットの情報を「コンデンサとトランジスタ1個ずつ」で記憶。
メリット:
- 高集積化が可能(=小さなチップにたくさん詰め込める)。
- ビット単価が安い。
デメリット:
- 読み書き速度はやや遅め。
- リフレッシュ回路が必要。
🔶 SDRAM(Synchronous DRAM)
特徴:
- DRAMの一種で、クロック信号と同期して動作する。
- 通常のDRAMよりも高速。
使用例:
- DDR、DDR2、DDR3、DDR4 など、パソコンのメモリでよく見かける。
ポイント:
SDRAMもDRAMと同じく高集積・低コストで大容量化が可能。
🔶 SRAM(Static RAM)
特徴:
- 「静的」なRAM。リフレッシュ不要で、高速。
- ただし、高価で容量が少ない。
構造:
1ビットの情報を6つのトランジスタ(フリップフロップ回路)で記憶。
使用例:
- CPUのキャッシュメモリ(L1, L2)など。
メリット:
- 非常に高速でアクセスできる。
- リフレッシュ不要。
デメリット:
- 集積度が低く、コストも高い。
🔶 EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)
特徴:
- 電気的に書き換え可能な不揮発性メモリ。
- 電源を切っても内容が保持される。
使用例:
- BIOS、マイコンのファームウェア保存など。
ポイント:
- フラッシュメモリ(USBメモリやSSD)もEEPROMの一種。
🔶 フリップフロップ回路
特徴:
- 1ビットの情報を保持する回路。
- 「SRAM」や「レジスタ」などに使われている。
構造:
- 複数のトランジスタや論理ゲートを組み合わせて作られている。
- 基本形は「RSフリップフロップ」や「Dフリップフロップ」など。
用途:
- CPU内部のレジスタ、カウンタなど、超高速な記憶が必要な場所。
🔶 高集積化とビット単価
- 高集積化とは、1つのICチップ内に多くの素子を詰め込むこと。
- メモリ容量が増える → コストダウン → 小型・軽量化!
- ビット単価が安くできるメモリとは?
- DRAM系(DRAM・SDRAM)が該当します。
- SRAMは高価なのでビット単価は高くなる。
✅ 試験でよく出るポイントまとめ!
用語 | 特徴 | 主な用途 | 高速か? | 高集積か? | 不揮発性か? |
---|---|---|---|---|---|
DRAM | リフレッシュ必要・安価 | メインメモリ | △ | ◎ | × |
SDRAM | クロック同期で高速化 | PCメモリ | ◯ | ◎ | × |
SRAM | リフレッシュ不要・高価 | キャッシュ | ◎ | △ | × |
EEPROM | 電気で消去・書き換え可 | BIOSなど | △ | △ | ◎ |
フリップフロップ | 1bitを保持する回路 | レジスタなど | ◎ | × | × |
✍️ まとめ
基本情報技術者試験では、これらの特徴の違いを選ばせる問題がよく出ます。例えば、
「高集積化が可能で、ビット単価が安い主記憶装置として適切なものはどれか?」
→ 正解は DRAM!
また、EEPROMは「不揮発性である」という点でもよく問われるので、しっかり覚えておきましょう。