【基本情報】OSI基本参照モデルとは?具体例つきでわかりやすく解説!

エンジニア

こんにちは!
今回はネットワークの基礎中の基礎、OSI基本参照モデルについて学んでいきましょう。

「OSI参照モデルって階層が多くて覚えにくい…」
「実際の機器とどう関係あるの?」
そんな疑問を持つ方に向けて、具体的な装置やアプリの例を交えながら、超わかりやすく解説します!


🧱 OSI基本参照モデルとは?

OSI(Open Systems Interconnection)基本参照モデルとは、

ネットワーク通信の仕組みを7つの階層に分けて定義した国際標準モデル(ISO 7498)

です。

通信機器やソフトウェアが階層ごとに役割を持つことで、異なる機器同士でも円滑に通信できる仕組みになっています。


📚 OSIの7階層と役割・例

階層名称主な役割具体例
7層アプリケーション層ユーザーが触れる部分(通信の開始)Webブラウザ(Chrome)、メールソフト
6層プレゼンテーション層データの形式変換・暗号化文字コード変換(UTF-8⇔SJIS)、SSL/TLS
5層セッション層通信の開始・維持・終了管理APIセッション、ログイン処理管理
4層トランスポート層信頼性のあるデータ転送TCP、UDP
3層ネットワーク層経路選択・IPアドレスによる中継IP、ルータ
2層データリンク層MACアドレスなどによるデータ転送スイッチ、ブリッジ
1層物理層電気信号・光信号など物理的な転送LANケーブル、HUB、Wi-Fi、光ファイバ

🔧 各層の働きと具体的な装置・技術

【第1層】物理層(Physical Layer)

  • 役割:0と1のビットを信号として送受信
  • :LANケーブル、光ファイバ、無線LAN(Wi-Fi)、HUB

【第2層】データリンク層(Data Link Layer)

  • 役割:同一ネットワーク内の通信、誤り検出
  • :MACアドレスによる通信、スイッチ、ブリッジ

【第3層】ネットワーク層(Network Layer)

  • 役割:異なるネットワーク間の通信(ルーティング)
  • :IPアドレス、ルータ、ICMP(ping)

【第4層】トランスポート層(Transport Layer)

  • 役割:データの信頼性確保と分割・再構成
  • :TCP(再送あり)、UDP(再送なし)、ポート番号(80番など)

【第5層】セッション層(Session Layer)

  • 役割:通信の開始、維持、終了を管理
  • :Web会議の接続管理、ログインセッション

【第6層】プレゼンテーション層(Presentation Layer)

  • 役割:データの形式変換や暗号化
  • :SSL/TLS(HTTPS)、画像圧縮、文字コード変換(UTF-8⇔SJIS)

【第7層】アプリケーション層(Application Layer)

  • 役割:アプリケーションとネットワークの橋渡し
  • :Webブラウザ、メールソフト、FTPクライアント

💡 覚え方の語呂合わせ(2023年試験対策)

「アプリのプレゼン、セッション通ってトントンネットでデータ物理!」
(アプリ=7層、物理=1層)

または…

「上から:あぷぷせとねでぶ」
(アプリケーション、プレゼンテーション、セッション、トランスポート、ネットワーク、データリンク、物理)


✅ 試験での出題パターン(2023年〜)

出題例1(2023年度 春期)

「スイッチングハブが該当するOSI基本参照モデルの階層はどれか?」

正解:第2層(データリンク層)

出典:IPA 基本情報技術者試験 過去問 令和5年度春期 午前 問24


🔍 TCP/IPとの違いは?

実際のインターネットはOSIモデルではなく「TCP/IPモデル(4階層構造)」を使います。
ただし、OSIモデルは理論的理解に優れており、試験での出題も多いため、押さえておきましょう。


✍️ まとめ

OSI層機能実際の機器や技術
1層信号の送受信LANケーブル、HUB
2層MACアドレス通信スイッチ、ブリッジ
3層経路選択ルータ、IP
4層信頼性確保TCP、UDP
5層通信制御セッション管理
6層形式変換・暗号化SSL/TLS、文字コード
7層アプリとの接続Webブラウザ、FTP

🧠 最後に

OSI参照モデルは、ネットワークの「見えない動き」を整理するための地図のようなもの。
それぞれの層でどんな装置が動いていて、どんな処理がされているのかをイメージしながら覚えることで、理解と記憶の定着がグッと深まります!


📌 出典:


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